会長挨拶・概要
冨本 秀和
(三重大学大学院医学系研究科 神経病態内科学 教授)
この度、2020年11月26日(木曜日)~28日(土曜日)、愛知県名古屋国際会議場において「認知症のひとと家族を支えるアートとサイエンス」をテーマに第39回日本認知症学会学術集会を開催させていただくことになりました。本学会では認知症の疾患修飾薬の開発と予防、ICTを活用する未来社会への対応と並んで、認知症の人と家族を支える共生社会の実現もテーマに掲げました。
認知症患者数はわが国では500万人、団塊の世代が後期高齢に差し掛かる2025年には700万人に達すると予測されています。患者数の急増は社会のインフラにも大きな修正を迫ることになるため、疾患修飾薬の開発と認知症予防による健康寿命の延伸が喫緊の課題となっています。昨年6月に制定された認知症施策推進大綱は2015年の新オレンジプランの後継にあたるもので、「認知症の予防と共生」を理想に謳っています。今後、人口減少社会の進行が予測されるなかで、このような理念のもと、認知症の基礎病態の解明と予防、トランスレーショナルリサーチの推進による疾患修飾薬の開発支援、ICTによる生活支援やブレーンマシーン・インターフェイス(BMI)を応用した介護ロボット技術などをテーマに最新情報を共有する場になることを期待しています。また、認知症専門医制度の大幅な変革に対応して、認知症専門医を育成するための特別講座や移行措置試験の実施なども予定しております。
名古屋は中部地方の中核に位置し、関東・関西からの会場アクセスも良好な環境にあります。会場を予定する名古屋国際会議場は広大なスペースの中に多くの講演会場が施設内に揃っており、ポスター会場も広いスペースを確保しておりますので、活発な討議や意見交換ができるものと考えております。
研究の端緒から20年を経て曙光が射してきた疾患修飾薬の創薬研究については言うまでもないですが、非薬物的対応や予防も重要なテーマです。認知症を克服し、共生の理念に基づく健康な長寿社会を構築するためには、多職種による取り組みが必要と考えております。多くの皆様方にご参加いただきますよう心からお願い申し上げますとともに、皆様の一層の発展を祈念して、会長の挨拶とさせていただきます。
末筆ながら、益々のご発展をこころよりお祈り申し上げます。
令和1年12月
学術集会概要
名称 | 第39回日本認知症学会学術集会 |
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会期 | 現地+LIVE配信:2020年11月26日(木曜日)~28日(土曜日) オンデマンド配信:2020年12月7日(月曜日)15:00~21日(月曜日)正午 |
会場 | 名古屋国際会議場 |
会長 | 冨本 秀和(三重大学大学院医学系研究科 神経病態内科学 教授) |
副会長 | 遠山 育夫(滋賀医科大学・神経難病研究センター センター長/神経診断治療学部門 教授) |
テーマ | 認知症のひとと家族を支えるアートとサイエンス |
学術集会事務局
三重大学大学院医学系研究科 神経病態内科学
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運営事務局
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